2012-06-27

イベントや会議のお知らせ


7月6日(金) 18:30~ 大学との交渉(老朽化対策について) @学務部2F会議室

*交渉の事前意思一致は、同日16:30より、吉田寮事務室にて行います。

7月10日(火) 21:00~ 補修特別委員会会議 @吉田寮事務室

8月6日(月) 18:00~ 大学との交渉(老朽化対策について) @学務部2F会議室

*交渉の事前意思一致は、同日16時より、吉田寮事務室にて行います。

2012-06-04

5月28日 居室のダメージチェック

補修特別委員会のメンバーを中心に寮生の居室を周って、ダメージをチェックしたり、聞き取りを調査をしたりしました。

2012-05-21

吉田寮の補修・存続のための署名にご協力ください!



 賛同署名のお願い

      吉田寮(寮舎および寮食堂)の補修・存続を実現するために

                                   吉田寮自治会 
京都大学総長 松本 殿 

 吉田寮は自治会によって運営される自治寮であり、その場に関わる諸個人が対話 を通して場を構成していくことのできる自主管理空間です。とりわけ、吉田寮の一部 をなしている「吉田寮食堂」について言えば、80年代に給食機能を停止されて以 来、演劇や音楽活動をはじめとする表現行為の場として、寮生にとどまらない人びと へと開かれた形態で活動を続けてきました。 
  さらに、1913年の開設以来およそ100年もの歳月を経た吉田寮は、今や日本最古 の学生寮であり、また建築史的観点からも希少な木造建築物です。そこで人が暮ら し、活動したことの記憶が、長い年月を経て無数に堆積された場所は、安易に取り 壊されてはならないものです。
  しかし、今に至るまで吉田寮の抜本的な補修は行われていません。この状況が続 くならば、地震等の災害によって、吉田寮の存続が物理的に脅かされる事態にもな りかねません。吉田寮という場所の持つ意義を認識し、寮舎および寮食堂の適切な 補修を速やかに行うことを切実に求めます。



◆下記のリンクからネットで署名していただけます。



◆下記のリンクから署名用紙(PDF版)がダウンロードできます。


https://docs.google.com/open?id=0BwknIoxEAY_dLUkxOHUzUy1zTTQ

※署名郵送時には、以下の宛先にお願いします。
〒606-8315 京都市左京区吉田近衛町69 京都大学吉田寮 吉田寮自治会宛




2012-05-03

吉田寮食堂でお祭り!

4日~6日にかけて、吉田寮食堂でお祭りが開催されます。
ぜひお立ち寄りください♪

☆☆☆☆☆
日程・企画のあらまし

5月4日(金) 春のペイント大会&食堂大宴会!
●12:00~春のペイント大会&仕込み
 ・吉田寮食堂にも焼け跡にも自由に絵が描けるスペースをたくさん作りました!
 ペンキはある程度用意してありますが、持ち込んで好きなように書いていただいてもかまいません。ぜひ!
●19:00~食堂大宴会
 ・前夜祭のようなものをします。酒飲んで飯食ってパーティー!!アコースティックな演奏もあります。

5月5日(土) こどもの日スペシャル!
●12:00~22:00でイベントをします。詳しくは出演タイムテーブルに書いてあります!!飛び入り大歓迎!
●こどもの日スペシャル企画として
 ・こいのぼりをつくろう!
 ・おえかきたいかい!
等企画しています。晴れたら食堂横の焼け跡広場での音出しもします!

5月6日(日) 色々ごちゃ混ぜお祭り騒ぎ!
●イベント自体は16:00~。詳しい出演情報などは出演タイムテーブルに!こちらも飛び入り大歓迎です!
●22:00より、おつかれ!焼き肉大会!をやります。3日間の打ち上げをここでします!

☆出演タイムテーブル
基本的には30分ずつ。空いてる時間は、飛び入り参加大歓迎!
5月5日(土)
12:00~12:30 ZIVA+NAKATCHI
13:00~13:30 ベートルズ
14:00~14:30 かりきりん
15:00~15:30 銀ちゃん
16:00~16:30 AUX
17:00~17:30 COSMIX
18:00~18:30 ジェロニモレーベル
18:30~19:00 吉田寮しばい部
19:00~19:30 ドーナツママ
19:30~20:00 コロンブス
20:00~20:30 天使突抜一丁目
21:00~21:30 オールライツ

5月6日(日)
16:00~16:30 DJ ITAL
17:00~17:30 EVE
18:00~18:30 今出川ラナウェイズ
19:00~20:00 La Sun
20:00~21:20 フライングダッチマン
21:20~21:50 本日休演
21:50~22:10 ミネバンド

☆☆以下呼びかけ文☆☆
はじめに

 吉田寮食堂は今、揺れています。
先日、大学当局の一方的な決定のみで取り壊されそうになり、自治会及び関係者の努力で何とか撤回されたものの、今なお予断を許さない状況にあります。また、刻一刻と進んでいく老朽化に対しても、早急に対応しなければなりません。
 今回のイベントはそうした現状を変えるために企画しました。
食堂が単なるイベントスペースではなく、寮生にもそこに関わる人たちにもある種の爆発力を与えてくれる場所であることを知ってほしい。どんなことでも、何かしたいという思いがあればそれが出来る場所であることを
知ってほしい。そうした思いを出発点にしました。
    テーマは「食堂復活」。
 とりあえず、食堂の持つ「お祭り」のような雰囲気を最大限楽しめるイベントにしようと思いました。LIVEイベントや芝居の公演のように、何かがメインになる訳でもなく、食事やなにげない話まで含めて、参加する一人一人が楽しみたいように楽しめる場所を作ろうと思います。ステージは2つ。
楽器の演奏をメインに据えたステージと、芝居だろうと演説だろうと他のパフォーマンスだろうとなんでもできるフリーステージ。食堂内での食事はもちろん、
外の広場にはやぐらを組んで、飲んで語らえる場所を作ります。それに加えて、何か文字や絵のかけるスペースも作ろうと思います。他にも要望があればどんど
ん取り入れて行きます。
 吉田寮食堂でお待ちしております。
吉田寮食堂 新緑のお祭り騒ぎ実行委員会

2012-04-30

4月30日 床下調査 その4

管理棟の床下を調査しました。のべ11人の方が参加してくれました。

初めて床下に入った人も多く、
「(床下が)しっかりしていて驚いた。もっと傷んでるかと思ってた」
「お化け屋敷みたいで楽しかった」
「潜り続けているのはけっこう疲れた」
などの感想がありました。

今日で床下の調査は一応終了です。
おつかれさまでした!

2012-04-27

4月26日 床下の調査 その3

床下の調査、一棟づつですが着々と進んでいます。
今回は北寮の床下を調査しました。

床下の様子

2012-04-25

4月19日 床下の調査 その2

前回に引き続き床下の調査を行いました。
中寮の床下を調査しました。

これを書いている私は床下に入ったのは初めてで「自分が生活している建物のすぐ下がこんな風になってるなんて!」 と新鮮な驚きを味わいました。

「木造建築は軽いからRCに比べて補強が簡単」とよく言われますが、床下に入るとそれが実感として分かります。

100メートルの床下を腹ばいで往復するのは非常に骨が折れましたが、新しい発見もたくさんあってとても面白かったです!

吉田寮食堂取り壊し撤回! -吉田寮自治会は、寮舎および寮食堂の補修・保全を主張-

23日吉田寮自治会は大学側(赤松副学長)に対し、吉田寮食堂の取り壊し決定に抗議、寮食堂を含めた吉田寮舎全体の補修・保全を主張しました。また寮舎の老朽化対策について、今後も吉田寮自治会と話し合いを続けるよう要求しました。
これを受けて赤松副学長は吉田寮食堂の取り壊し決定を撤回、今後も吉田寮自治会と話し合いを続けていくことを約束しました。

24日の拡大役員懇談会および緊急部局長会議では、赤松副学長により本件に関して報告がなされたとのことです。

2012-04-19

話し合いを打ち切らないで! -寮食堂取り壊しの決定を徹底追及します-

◆吉田寮食堂の取り壊しが強行されようとしています!◆(文責:吉田寮執行委員会)

吉田寮食堂の取り壊し・新築を京大側が一方的に決定したことがわかりました!
このような不当な決定が当事者を踏みにじって行われたことに対して、京大側を徹底追及したいと思います。
とり急ぎ、情報の詳細をみなさまに共有します。

**********************************

2012年4月16日赤松副学長は、現存の寮食堂を取り壊し食堂を新築する決定を4月10日の部局長会議で行ったことを明らかにしました。現在、施設・環境部によっていつでも新築する食堂の設計の随意契約を行える状況であるとのことです。また赤松副学長は、施設・環境部長と18日に打ち合わせを行い、寮食堂の取り壊しを既定路線として進めていくという意志を同時に示しました。

これらはどちらも、吉田寮自治会との今までの話し合いを無視した一方的な決定です。
そもそも吉田寮自治会と京大側とは、吉田寮の老朽化対策に向けて、延べ一年以上にわたり誠実に議論を行ってきました。
今回話題になっている寮食堂について、吉田寮自治会は寮食堂の補修存続を主張していました。
吉田寮自治会は、寮食堂補修に向けてどのような調査を行うべきか京大側に議論を持ちかけていたところで、これに対して京大側も、話し合いを続けていくという姿勢を見せていました。
それにもかかわらず今回突如として京大側は一方的な決定を行い、決定したという事実のみを寮生に通告してきたのです。

4月16日にその場にいた寮生は赤松副学長の発言に対して抗議しましたが、赤松副学長ははぐらかす発言に終始しました。

この件に関して吉田寮自治会は、赤松副学長ら話し合いの責任者に対して公式の場で説明を行わせ、この事実について徹底的に追及を行います。以下の日程で行われる説明会、および説明会前の事前意思一致に、みなさまぜひお越しください。そしてどうぞ、この件に関して継続してご注目ください!

◆説明会の事前意思一致
4月22日(日)午後9時~ @吉田寮事務室

◆説明会
4月23日(月)午後6時45分~ @文学部新館第二講義室
(当日は6時に吉田寮集合で会場に向かいます)
※吉田寮自治会から、赤松副学長、第三小委員会、施設・環境部職員に対し、寮食堂取り壊しの決定に関する説明を要求し、同時に決定に対する追及を行う場です。

2012-04-13

4月12日 居住棟外壁・床下の調査

居住棟外壁と床下の調査を行いました。

床下への入り口。寮内に数ヶ所あります。ここから中に入って調査しました。

4月2日 寮食堂のダメージチェック

寮食堂のダメージチェックを行いました。
のべ14名の方に参加していただき、作業を終了することができました。
吉田寮の新入寮生も、7名作業に参加してくれました♪

今年度も寮舎の保全に向けて、さらに活動の輪を広げていければと思います。

寮食堂の中。外壁から内部、天井裏から壁、建具、床まで全体を調査することができました。

2012-03-27

3月20日 植生調査

前回に引き続き植生調査を行いました。
朝日放送の久保田さんが作業に初参加してくださいました。


主に南寮裏手を調査しました。


南寮裏手(近衛通り沿い)の樹木。量が多いので作業が大変でした!

2012-03-18

石田教授に文章を寄稿していただきました

京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科の石田潤一郎教授が、吉田寮舎の歴史について述べた文章を寄稿してくださいました。

石田潤一郎教授は日本近代建築史、環境史を研究分野とされており、吉田寮とも縁の深い方です。

 

 

 

吉田寮に関する建築史的コメント


              石田潤一郎(京都工芸繊維大学大学院)

 学生寮・寄宿舎の歴史において


 明治以降の洋風建築の普及にあたって、教育施設と産業施設は社会的需要が非常に高かった。それだけに、中心的存在の校舎あるいは工場棟とは別に非常の多くの学生寮や寄宿舎が西洋的な建築意匠・技術によって建設された。重要文化財の龍谷大学南北黌(1879年)はベランダモチーフによる学生寮であり、明治の西洋化の息吹をよく伝える。ただ、こうした少数の例外を除き、戦前期に建てられた学生寮は1980年代までにほとんど建て替えられ、現在まで使用されている遺構は稀少である。
 この分野はこれまで建築学的な研究が乏しい。まず建築計画学の泰斗で京都大学教授を務めた西山夘三がその著『日本のすまい』第3巻のなかで寄宿舎の近代における歴史的展開を概観している。また産業施設史研究においてグンゼ、鐘紡、クラボウといった繊維産業の女子寄宿舎に関する論文が見られる。このほか、北大予科「恵迪寮」など個別事例のデータが紹介されている。
 それらによれば、1900年前後(明治40年前後)に中廊下をはさんで居室を南北に配置する平面構成は衛生的見地から減っていき、北側に廊下をとって居室を南面させるパターンが定着する。
 学生寮においては高校までは寝室と自習室を併置し、寝室は4人~8人部屋が通例であった。これに対して吉田寮は大学生のための寮として1人部屋であり(一部2人部屋)、紳士扱いの現れと見られていたという。いうなれば、学生寮の形式が安定した時期に、そのエリート版として建設されたのが吉田寮であった。

歴史的環境

 京大キャンパスは1889年の三高開設時以来の累層が特徴である。明治・大正・昭和・平成の4代にわたる建築物の併存という特徴は本部構内、特に時計台周辺ではある程度意識され、歴史的環境の保全が試みられている。また医学部構内でも解剖学教室では明治期の木造・煉瓦造建築物が保存されている。そうした中、南部構内は必ずしもそうした観点からは注目されてこなかったが、あらためて見てみると際だった特徴を示していることがわかる。
 南部構内は、元来1897年に京都府から京大が寄付を受けた敷地である。当初は医科大学の仮教室の用地とされたが、医科大学施設が竣工すると、学生用の厚生施設が設けられていく。まず、学生集会所が1911年に竣工する。これは京大営繕部の永瀬狂三(東京大学建築学科1907年卒業)の設計による建築で、木材の構造体を露出したハーフティンバーの手法のなかに、19世紀末から20世紀初頭に現れた新造形であるゼツェッションの影響を見せた建築である。これに続いて吉田寮が1912年に建造される。意匠的には1900年前後に定型化された木造下見板張りを踏襲するが、屋根裏換気に特に配慮した様子がうかがえるのは新機軸といえる。なお付言すれば、それ以前の京大寄宿舎は1889年建設の第三高等中学校寄宿舎を転用しており、本部構内中央北寄りに置かれていた。文学部・法学部の施設を拡充するにあたって現在地に新築移転したものである。
 さらに1925年に同窓会館である楽友会館が建設される。京大創立25周年記念事業の一つとして企画されたもので、設計は京大建築学科助教授の森田慶一である。森田は東京大学卒業時の1920年に分離派建築会を組織して前衛的な建築運動を展開したが、ここでも表現主義的な反転曲線を持つY字型の柱など、斬新な造形を見せる。
 すなわち、南部構内に現存する3建築は14年間ほどの時間差しかないが、19世紀的な吉田寮、世紀末造形の影響を見せる学生集会所、表現主義的な楽友会館―と、20世紀の建築造形の転換を示す作品となっているのである。
 ここまで述べたように、吉田寮とこれを中核とする南部構内は、建築史的に見て稀少かつ良質な歴史的環境を形成しているということができ、その保全と活用を強く希望するものである。

『かりん』に掲載していただきました

京都大学 人間・環境学研究科(研究院) 阪上雅昭教授が、京都大学人環・総人図書館報『かりん』(2011年12月1日発行)に、吉田寮舎と寮舎一帯の価値について紹介する文章を掲載してくださいました。

3月16日 中庭の植生調査

今回は主に樹木の調査を行いました。

樹木の位置把握や、幹周測定、樹種の測定などをやりました。

吉田寮の中庭には、棕櫚、枇杷、柿、梅……など、様々な木が生えています。


今は梅の花が見頃です

2012-03-13

西澤教授が文章を寄稿してくださいました

関西大学の西澤英和教授が、吉田寮舎保全活動の根拠として以下の文章を寄稿してくださいました。寮舎の構造について述べられた文章です。

 関西大学・環境都市工学部・建築学科の西澤教授は木造建築の補修保全の第一人者です。京都大学工学部建築学科に在職中には京大の木造建築物の調査を実施されるなど、吉田寮とも縁の深い方です。

関西大学西澤研究室
http://www.arch.kansai-u.ac.jp/hozon2/index.html






2012年3月4日
古い木造建築の構造対策を考える -吉田寮と旧食堂を巡ってー

                         西澤英和

●はじめに
 
 

 吉田寮、学生集会所、そして旧食堂などの洋風木造建築群はぼちぼち竣工百周年を迎えるという。
 少し余談になるが、私が京都大学に入学したのは1970年。世間は大阪万博に沸き立つ一方、やや下火になりかけてはいたが、学園紛争の火の手はいたるところで強かった。あの頃わが国の人口は1億人を突破。多すぎる人口でやがて日本は持たなくなるとの悲観論を耳にした記憶がある。それから40年あまり、数年前に人口は12千数百万人でピークアウト。今度は人口減少で近い将来に日本は崩壊するとのご託宣がマスコミを賑わす昨今である。世の中は随分変わったとつくづく思う。


●建築技術から振り返る吉田寮界隈の木造建物

 さて、学生時代、私もしばしば吉田寮に友人を訪ねた。当時は、東大路側の入り口脇、学生集会所の向かいに音楽部の木造平屋の建物があったが、かなり前に焼失。昔に比べると銀杏並木の景観はやや寂しくなったが、このことを除くと40年前の記憶と今の吉田寮界隈の姿は殆ど変わらない。これは卒業生のみなに共通した感覚ではないかと思う。
 ところで、われわれが普通目にする木造家屋は50年も経つと随分古びた感じになるものだ。もちろん、吉田の木造建築にも雨漏れなどの傷みは確かに進んでいる。しかしながら、想像を絶するほど酷使され続けていることを考えると、この半世紀における建物の傷みの進み方は信じられないほど緩慢といえよう。
 これにはいくつかの要因が考えられる。
 まず指摘できるのは、木材の良さ。床板は全て柾目の長尺材。柱は大抵赤みの四方柾。シロアリや腐朽損傷を受けやすい源平材などは見当たらない。階段は手摺も踏み板も総ケヤキ造り。旧食堂の小屋組の木造トラスなどは寒暖の差に加えて湯気や湿気に何十年も晒されてきたにもかかわらず、捻じれや反りは認めがたい。今ではとても望めないような、天然の良質木材を吟味したからこそ、長年の風雪と酷使に耐え得たのであろう。
 

 もう一つは高度な設計と施工の技術。スレート葺きの学生集会所は文明開化後に導入された洋風木造を基調とし、一方、和瓦葺きの旧食堂や吉田寮は伝統的な和風建築の色彩が強い。とはいえ、いずれも小屋組みや架構の随所に洋風木造の新しい手法が取り入れられている。学生集会所は和三洋七、寮や旧食堂は洋三和七の和洋折衷建築とでもいえばよいだろうか?
 吉田寮に見られるような大規模な公共施設は江戸時代までの日本建築にはなかった新しいジャンルであった。そのため、時代の要請にこたえるべく、当時の建築界は洋風技術の導入と咀嚼に取り組んだ結果、明治末頃には洋風木造技術をすっかり国風化して、新しい和の造形美を競い合うまでになった。
 吉田の木造建築にはその頃の時代の息吹とともに、伝統の和風技法と洋風技法の融合によって生まれた新しい木造の造形美が表現されている。これが吉田界隈の木造建築の不思議な魅力に繋がっているのであろう。
 

 そして3つ目に環境との良き関わりを挙げてもいいだろう。鬱蒼とした高木、雑草が生い茂る中庭などはやや湿気勝ちであるが、不思議なことに、室内は鉄筋コンクリートの現代建築よりも明らかに快適だ。
 吉田寮が建設されたころの日本で重視されたのは、保健衛生であった。とりわけ若い世代を蝕んだ結核は亡国の病として恐れられたが、特効薬や予防接種がなかった時代、重視されたのはいかにして健康に良い建物-居住していて人が病気に罹らない建物を作るかということであった。ガラスがまだ国産化されていなかった時代になぜあれほど大きな窓や寮にしては贅沢すぎるベランダなどを設けたのだろうか?そこには太陽光線と清浄な空気をいっぱいに取り込もうとする当時の設計思想が感じられる。要するに吉田地区の木造建築は、健康を重視した理想的な住環境を作ることにあったように思えてならない。
 

 今や吉田寮などは周囲の環境や動植物とすっかり一体となって小さな生態系を形作っている。ここに棲むのは人だけではない。モグラにヤモリ、ヘビに鳥、無数の虫たちも吉田寮―私は勝手に京都の“ときわ荘”と呼んでいるがーの住民であり仲間でもある。このように人が作った環境に自然が根付く建物―それこそが、日本建築の理想である。
 このような理想の状態に近づくまでに実に百年の歳月を要したが、その背後には人の健康を守ろうとした設計者山本治兵衛氏とともに昔の棟梁や技能者の自然への敬意の気持ちがあったように思えてならないのである。


●耐震対策へのコメント

 今話題になっている旧食堂の耐震対策についての一見解を述べよう。
 古い木造建物の耐震化を考える際に大事なのは、構造補強を考えるより前に、まずは適切な修理を考えることである。どんなに優良な木材を使い、入念な施工がなされたとしても、維持修理が及ばず、木材が腐朽や蟻害によって著しく欠損すると、地震や台風などの自然災害が起こった時に本来の強度を発揮することはできないためである。
 また部材の修理と関連して、損傷の原因を見極め、将来同じ障害が起こらないための対策も忘れてはならない。
 因みに旧食堂の損傷は、外部の壁体や柱の基礎部に集中している。その原因は建物の周辺地盤が、当初の建物の床面より次第に高くなり、排水溝も塞がって雨水が建物に浸入しやすくなったために、木造の土台や柱の足元が腐朽や蟻害が生じ、壁下地などにも損傷が及んだためと考えられる。
 但し、旧食堂の柱の傷みは著しいが、このような状況に対する修理技術は既に1千年以上も前に確立されている。つまり、伝統社寺建築でよく行われている“根継”―腐朽した部分を取りさって、新しい健全な部材と部分的に取り換える修理を行えばよいのである。もし柱などの腐朽損傷がさらに広がっていれば、柱一本を丸ごととり替えたり、それに繋がる部材を作り替えることもさして難しくはない。
 なぜ、こんなことが可能かというと、伝統的な日本建築では主要な柱や梁などの軸組みが屋根などの大きな荷重を支えるように作られており、大きな面積を占める壁体の構造的な機能は建物の変形を抑制することに主眼が置かれているだけであって、上からの荷重を支持しなくてもよいからである。
 言い換えると、大きな鉛直荷重を支持する重要な柱が損傷した場合には、周辺の壁の一部を最小限解体し、そこに損傷した柱の荷重をバイパスさせる支えを入れることにより、元の柱の荷重を安全に他に流すことが容易である。こうして短期間仮支柱を入れて、損傷の著しい部位を根継したり、柱全体をとり替えたりするという建築的な手術が千年以上にわたって行われてきた。
 また、もし建物が不同沈下しておれば、バイパス支柱の下部にジャッキを入れて徐々に建物を持ち上げて変形を調整することもあわせて行うのが通例である。いわゆるジャッキアップである。一般に、木造建物は軽量なために、屋根瓦をわざわざ降ろすことなくジャッキアップを行うことも可能であるが、その際は屋根荷重の受け方などの検討を別途行うことになろう。
 やや、技術的な話にそれたが、旧食堂の将来の利用を考えた場合、私は”根継”を行うよりもむしろ煉瓦造の基礎や場合によっては土間部分を鉄筋コンクリートで補強し、さらに窓台の高さまでフーチングを高くする手法を提案したい。こうすれば将来周辺地盤が嵩上げされても雨水の浸入の懸念はなくなり、さらに根継に比べると随分工事が楽になるからである。
 実はこのように既存の木造柱の下部を切り詰めて、煉瓦やRC造の高基礎に置き換える工事が明治以降、京町屋などで盛んに行われるようになった。特に台所の井戸周りにそのような施工がなされたからか、”井戸引き”とも呼ばれたらしい。これも和の伝統修理技法のひとつである。
 更に、建物全体の耐震性を向上させるには漆喰や土壁で仕上げられた既存壁の一部をより強度の強い耐震壁に置換すれば現行基準を難なく上回る性能が実現できる。ただし、この場合でも安易に新建材に頼るのではなく、当初と同じく木、竹、砂、土、漆喰、そして若干の鉄材で伝統工法の作法どおりに施工することが望ましい。伝統的な自然素材を用いた木造耐震壁は文化財の保存修理などで最近普及していることを付記したい。

 最後に話は逆になったが、真っ先に取り組むべきは吉田寮や旧食堂の煉瓦造の防火壁の耐震化である。これらは耐震性については余り考慮されていない無筋煉瓦造の可能性が高いからである。特に、旧食堂などの防火壁は壁厚の割に高さが高いだけに、強い地震力が面外方向から作用すると、ブロック塀と同じように倒壊する危険性がはなはだ大きい。
 もし、建物側に何トンもの煉瓦塊が倒れこめば人的被害が及ぶ危険性が極めて高く、逆に外側に崩落すると木造架構全体を引き倒して同様に建物を大破壊させる可能性がある。
 しかしながら、吉田地区の防火壁は敷地条件に恵まれていることもあって、耐震補強はさほど困難ではない。早急な対応を望みたい。
 

 建築の医者の視点から思いつくままを記したが、今吉田地区の建物と同じ建物を建設するとして、これほどの良質な木材を大量に確保するにはどれほどの費用がいるのだろうか、あるいは大工や左官の人件費はどれくらいになるのだろうか?そんなことを考えても、早急な修理と耐震改修そして設備の近代化が望まれよう。

                           以上
 

 吉田寮の木造建築群は日本の木造建築が技術的に見て、ひとつの頂点に達した時期の力作だということを、多少とも歴史的建造物の保存修理事業に深くかかわる様になって、改めて思う。

 

寮舎の共同使用部分の調査

主に床・壁・天井・建具のダメージをチェックし書き込みを行いました。





のべ10名の方が参加してくださり、作業がはかどりました。
寒いなかおつかれさまでした。

2012-03-07

共同通信社の記事に掲載されました

共同通信社記者の方に、吉田寮補修特別委員会の活動について記事上で紹介していただきました。

記事は各紙に配信され毎日新聞(2月16日付け、京都版)などに掲載されました。

毎日新聞 2012年2月16日 (京都版)

デザイン雑誌AXISに掲載されました

ぽむ企画さんが、吉田寮補修特別委員会の活動を記事に取り上げてくださいました。
AXIS 2012年4月号58ページに掲載されています。

「動態保存」をキーワードに取り上げて頂きました。
素敵な写真と一緒に掲載されていますので、ぜひチェックしてみてください。


2012-03-06

吉田寮保全活動のための用語集を作成します

■用語集作成の目的

吉田寮補修特別委員会では、吉田南一帯の建築の保全活動を行うにあたって、活動の共通の基盤となる用語を一同で共有・使用していきたいと考えています。今回そのための用語集を編集し、随時更新・作成していくこととしました。
 この用語集は、様々な立場で吉田舎保全活動に関わる専門家・学生・社会人が、情報発信や会議などで共通した認識・知識に基づいて活動できるよう、後押しするものです。今後吉田舎保全活動において、集められた用語が活用されることを推奨します。


■吉田寮の保全活動に必要なキーワードを募集します!

 上記の用語集の編纂のため、吉田南一帯の建築の保全活動に必要なキーワードを募集します。保全活動を行う上で「これは大切!」と思われるキーワードを送ってください。たくさんのご応募お待ちしております。

◎募集内容
・吉田寮および吉田南一帯の建築の保全活動を行うにあたって、活動の共通の基盤となる用語を募集します。

◎投稿方法
E-mailで投稿してください。
(投稿の形式はエクセル2000以降の物とします。ただし、テキストによる説明が必要な場合は添付資料としてワード2000以降に対応するソフトを使用してください)

◎投稿先
Mail:hottokuc@gmail.com

投稿期間
・随時募集します

投稿方法
・氏名(ハンドルネーム)、所属を記載したうえで投稿してください。
(記載していただいた情報は非公開とします。吉田寮補修特別委員会の今後の活動の参考にさせていただきます)

注意事項
・公序良俗に反する文章の投稿はかたくお断りします。

◎用語集の公開
 基本的にweb上では非公開としますが、公開可能なものに関しては公式ブログなどにおいて随時公開していきます。

◎問い合わせ
吉田寮補修特別委員会
京都市左京区吉田近衛町69 京都大学吉田寮
075-753-2537

吉田寮の写真を募集します!

補特Cでは現在、吉田寮を寮外にアピールする資料を作成しています。
吉田寮の魅力をとらえた一枚を、ぜひご投稿ください!

◎募集内容
・吉田寮補修特別委員会が、吉田寮をアピールする資料の制作に使用することを目的に、写真を募集します。
・吉田寮の寮舎および寮舎周辺一帯を撮影した写真を募集します。

◎投稿先
mail:hottokuc@gmail.com
郵送:京都市左京区吉田近衛町69 京都大学吉田寮  
吉田寮補修特別委員会

◎投稿期間
・随時募集します

◎投稿方法:氏名(ハンドルネーム)、所属を記載したうえで投稿してください。
(基本的に写真は提供者の名前をクレジットさせていただきます。本名の掲載を希望しない場合はハンドルネームでご応募ください。資料を作成するにあたっての画像の加工は吉田寮補修特別委員会で行わせていただきます)
◎注意事項
・投稿の際には被写体の権利(肖像権など)に留意してください。
・吉田寮で撮影を行う際には、寮が生活空間であることに配慮して行ってください。
・公序良俗に反する画像や文章の投稿はかたくお断りします。
・応募写真およびデータの返却は基本的に行いません。

◎お問い合わせ
吉田寮補修特別委員会
京都市左京区吉田近衛町69 京都大学吉田寮
075-753-2537

2012-02-29

2月21日 屋根瓦の調査

屋根瓦の調査を行いました。
目視で傷んでいるところをチェックしました。

整然と続く瓦屋根に冬の日が差して、とても美しかったです。

*図面の著作権を有する七灯社建築研究所さんに掲載の許可を頂いています。無断での複写・転用はしないでください。

寮食堂の図面が完成しました!

*図面の著作権を有する七灯社建築研究所さんより、掲載の許可を頂いています。無断での複写・転用はしないでください。

2012-02-14

吉田寮の新棟に関する話し合い

以下の日程でA棟(吉田寮の新棟)に関する話し合いが行われます。
大学と自治会側で、当事者の意見を大切にした交渉が今後も続けられるよう、みなさんご注目よろしくお願いします!

2月14日(火) 18:30〜 A棟に関する意見交換会 @京大学務部2F

2月16日(木) 17:30〜 A棟交渉 @京大学務部2F

2012-02-10

吉田寮食堂の計測

今日は吉田寮食堂の計測を行いました。

吉田寮食堂は、1980年代に給食機能が停止されて以降、演劇やライブなど様々なイベントを行う多目的空間として運営されています。

今日の計測には、寮食堂で公演を行う劇団の皆さんが、たくさん参加してくださいました。
のべ20人ほどの方に集まっていただき、作業はほぼ午前中で終わりました。
やっぱり人手が多いと作業がはかどりますね。



2012-02-03

図面が立ち上がりました

七灯社建築研究所さんの御厚意により、計測データもとにした現在の寮舎の図面を立ち上げて頂きました。その一部を公開しています。今後はこれらの図面に、現在の寮舎の状態を書き加えていきます。

*本図面の著作権を有する七灯社建築研究所さんより、掲載の許可を頂いています。無断での複写、転用はしないでください。

2F 平面図

1F 平面図



管理舎 南1F

管理舎 北 1F

中寮 1F

中寮 2F

南寮 1F
南寮 2F

北寮 1F

北寮 2F

屋根状図

2012-01-19

1.「在寮期限」を経た取り組み

吉田寮の老朽化対策について、これまで自治会がどのような取り組みを行ってきたのか、ここではその大まかな経緯を紹介したいと思います。

吉田寮の老朽化については、1960年代頃から指摘がなされてきました。「在寮期限」闘争*¹の際には、大学側は吉田寮を老朽化を理由に廃寮しようとしました。当時の寮生などが廃寮反対の運動を行った結果、最終的に「在寮期限」は撤回され吉田寮は存続することとなりましたが、当時の寮生は「今後も吉田寮自治会を存続させ、福利厚生施設として維持していくためには、寮の老朽化問題を何とかしなければならない」と考えました。自治会は「在寮期限」を経て、建物の老朽化の問題に取り組んできたのです。当時、その解決策として挙げられたのが、新寮建て替えです。それから何年もの間、吉田寮は大学側に対して新寮を求めてきました。しかし、寮生の自治による運営を重視する自治会の求める新寮と、文科省の学寮に関する方針とのすれ違いがあり、自治会の求めるような新寮を建設することが難しい状況が見えてきました。

*1 「在寮期限」闘争……1970年代に大学側は吉田寮に「在寮期限」を設定して廃寮化しようとしたが、当時の寮生らがこれに抗議し廃寮反対運動を拡大した結果、吉田寮は廃寮化を免れた。この一連の経緯が在寮期限闘争と呼ばれている。

2.大規模補修に向けた取り組み

こうした流れの中、大規模な補修を行い老朽化を解決する、という新たな方向性が2002年ごろから検討されはじめました。それまでにも、雨漏りを直す、窓を直すなどの日常的な小さな補修は行われていました。しかしそれとは別に、建物を長く使っていくための補修が必要だろうということが言われたのです。その方法を探るため補修特別委員会が設置されました。そして寮内での議論の後、自治会は大規模な補修を大学側に求めていったのです。大学側も、当時の尾池副学長などを中心に吉田寮の大規模補修に向けて動き出し、2005年には大規模補修に向けた耐震調査や、補修の設計が行われました。しかしこの計画は、2006年夏から秋にかけての概算要求*²の学内選考において、廃案になってしまったのです。

*2 概算要求……国立大学法人の予算のうち、文科省に大まかな使途と金額を算出して請求する予算。学内予算に対して、国から降りる予算という意味で使われる。

3.大学側から建て替えの打診

そして2006年10月、大学側から、それまでの交渉内容とは一転して「京都大学重点研究アクションプランという予算枠で、吉田寮を建て替えたい、10月23日までに返答をくれればすぐにでも実行に移る」という話が持ちかけられます。
それまで大規模補修で大学側と合意に至り、設計まで行われたにもかかわらず、突然全く別の提案がなされたのです。老朽化対策という、自治会にとって非常に重要な問題に関し、約2週間という短い期間で答えを出すことを迫られ、自治会は少なからず混乱しました。「今建て替えるか」か「今は見送るべき」かで寮内は大きく割れ、さらに細かい意見の相違、その他諸々の意志決定に関わる問題から議論は錯綜し、連日連夜の議論を重ねても合意には至りませんでした。
回答期限の10月23日、自治会は当時の東山副学長と「もし建て替えを行うのであれば、このような条件であれば合意可能である」という内容の確約を結ぶため、団体交渉を行います。しかしこの団体交渉は、大学側から設けられた時間制限により、ひとつひとつの項目について話し合うことができず、話はまとまりませんでした。

4.続く大学側との話し合い

2008年には、尾池総長(当時)および東山副学長(当時)が退任し、新たに松本総長および西村副学長が就任しました。
副学長交代に伴い、吉田寮は、それまで引き継がれてきた確約を新副学長に確認してもらう「引継団交」に向けた準備を進めます。この確約というのは、自治会と大学間の基本的な約束事を文章で確認するものであり、新棟についての話し合いを行う際の前提となる約束事です。しかし、引継団交に向けた交渉は難航を極めました。大学側は、それまで自治会が大学側と確約を結んできた経緯について「今まで自治会の決定権を認めるような確約を結んできたのは間違いだった」などと発言していたからです。自治会が再三にわたって確約の意義を説明し、その文言の表現について大学側に大幅に譲歩することで、最終的に確約を結ぶことはできました。しかしそれは2010年7月、交渉が始まってから、約2年半後のことでした。このような経緯があって老朽化対策の議論は一時停滞してしまったのです。

またこの間、大学側から老朽化問題に関する提起が行われました。2009年4月に「吉田南キャンパス最南部再整備計画(案)」が提起されたのです。これは、吉田寮に隣接した敷地に新棟を建設し、現吉田寮を建て替えるという計画です。自治会は、現吉田寮を建て替えるかどうかは別の話として、まずは新棟について話し合っていくということを大学側と確認しました。新棟に関する予算の国への要求期限が2009年6月と直近だったため、多くの時間を割いて議論が行われましたが、国への予算は結局通りませんでした。しかし大学側が、第二次中期計画*³で確保した予算を吉田寮の老朽化対策のために使いたいということで、議論は継続しています。

2010年10月、西村副学長の任期満了に伴い、赤松副学長が就任しました。翌年3月には赤松副学長との確約の引き継ぎが終わり、引き続き、吉田寮の老朽化対策について話し合いを続けています。吉田寮の老朽化対策については、今も話し合いの最中であり、何も決定していません。

*3 第二期中期計画……大学が独自に捻出した積立金で実行する計画。国に直接申請する概算要求より用途の自由度が高い。

2012-01-15

補特C新年会

1月13日(金)20:30より、吉田寮にて新年会を開催しました。
主に建築関係で様々な活動をしている人が集まり、鍋を囲みながら、吉田寮のことや、それぞれの活動のことなどについて意見交換する場となりました。


七灯社建築研究所、ぽむ企画、CHOBO、DOMA House さんなどから、年齢も出身も、普段行っている活動も様々な方が集まり、とても活気のある新年会になりました。



のべ50人ほどの参加があり、翌朝まで続く大宴会となりました。

今年も吉田寮の保存活動や、それに限らず建築を大切に使っていく活動に携わる人の輪が、より広がっていけばと思います。

2012-01-10

1月10日 第5回

年明け初の計測。今日は主に個人部屋を計測しました。
個人部屋には異なるタイプがいくつかあり、なかには床の間やベランダがあるものも。
こころよく部屋を計測させてくださった皆様、ありがとうございました。

計測の活動は、今回で終了となります。
参加してくださった皆様、おつかれさまです。
次回は今後の活動見通し(完成図面に寮の状態を書き加えていく作業など)について、打ち合わせを行います。

広報にかかる基本方針 (Basic Policy Concerning the Dissemination of Information to the Public)

 
広報にかかる基本方針

 吉田寮は1913年の設立以降、公共性の高い福利厚生施設として、京大生の教育・研究活動のほか国際交流や社会貢献等の様々な活動を支えてきた。吉田寮の社会に開かれた公共施設としての存在意義を発信し、吉田寮の補修に関する諸活動や諸情報を広く大学の内外に伝えることで、社会の理解と協力のもとに補修活動を行うことを私たちは意図している。

 またその際に私たちは、吉田寮の100年近い歴史が、京大生だけではなく吉田寮に関わる様々な立場の人々によって担われてきたということを忘れず、広報活動の基本にも、学生寮という限られた枠組みにとらわれない広い視点を常に持ち続けたいと考えている。


 以上のような観点から、吉田寮の補修活動に関する情報発信を積極的に推進し、その際、多様な広報媒体を有効に活用して、最新の情報を正確かつ迅速に、わかりやすい形で提供するように努める。また、吉田寮の内外から広く管理運営に関する要望ないし意見を聴取し、吉田寮の活動の充実・活性化に役立てるよう配慮する。

 なお、情報の収集・発信に際しては、個人情報保護その他の人権に十分に配慮する必要がある。

2012年1月20日 京都大学補修特別委員会委員会制定





Basic Policy Concerning the Dissemination of Information to the Public

Since its establishment in 1913 as an institution based upon the ideal of community driven pursuit of the public good, Yoshida dormitory has functioned as a supporter not only of research and education of Kyoto University students but also of activities for international communications and contribution to society.

Bearing in mind Yoshida dormitory’s status as a public institution, our goal is to report - both to people within and outside the university - on the situation regarding the repairing of Yoshida dormitory with the aim of securing the understanding and support of the public at large. In carrying out this activity, we understand that Yoshida dormitory is more than a mere student dormitory, having over nearly one hundred years of its history been supported not only by Kyoto University students, but by people of many stations and walks of life.

Actively promoting the disseminations of information concerning the preservation of the architecture of
Yoshida dormitory using a variety of communication methods, we aim to
provide up-to-date information as fast and correctly as possible in an easily understandable format. Furthermore,
we seek to recognize the hopes and views people have concerning the pursuit of such repairs from both within and without Yoshida dormitory, in awareness of the above historical ties.

Lastly, concerning the collection and dissemination of information, we acknowledge the importance of respecting the protection of personal information and other such human rights.

20th of January, 2012
By the Preservation Committee of Kyoto University Yoshida Dormitory


サイトポリシー (Site Policy)

           

サイトポリシー


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目的

 吉田寮補修特別委員会ブログの円滑な運用を図るため、この指針を定めます。

吉田寮補修特別委員会

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運用責任者

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掲載者

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公序良俗に反する記事等の禁止

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改善勧告

 ブログに掲載された記事の内容が、前項に反するものと管理者が判断したときは、その記事の掲載者及びその個所の運用責任者に対し、改善の勧告を行います。また、公序良俗に反するホームページへリンクすることも同様な措置の対象とします。

排除

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雑則

 その他、ブログの運用について必要な事項は委員会が定めます。

                                                                  2012年1月20日  吉田寮補修特別委員会





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20th of January, 2012
By the Preservation Committee of Kyoto University Yoshida Dormitory